僕の読書歴。僕はまあ小学生とかの頃から普通に本は好きだった。学校とかでたまに本の販売みたいなのをすることがあってそういう時は結構買い込んでた。ルパンとかホームズとか。あとはまあ児童文学っぽいの。でも自分から積極的に読んだりすることはあまり無かったかな。図書室とかほとんど利用したこと無かったし。「ルドルフとイッパイアッテナ」、「僕と化け姉さん」、「緑色の休み時間」、「真昼の幽霊」、「バスカビル家の魔の犬」なんてのが頭に残ってる。


 中学の時入院して、暇つぶしに「海底二万海里」を買ってもらって読んだ。ちょうどナディアをやってる時で。ラムネ&40とかも病室で観てたなあ。相部屋だったんだけど、あるとき他に誰もいないのでつけっ放しのテレビのチャンネル回したらたるるーとをやってたので観てた。でも他の人が戻ってきたのでチャンネルを戻そうとしたら「いいよいいよ」と言ってくれたのだけど、ちょっとHな展開で困った。関係無いな。


 で、高校の頃、友達が「おれ文学少年になるわ」とか言い出して、「じゃ、おれも」とか言ってたらすっかりはまった。思い出してみると本を読むために朝一で学校に行ったりしてた。クラスで一番とか二番に。で、ひたすら本読んでるの。友達とか登校してきても話し掛けられなければチャイム鳴るまで読んでるの。うわー、やなやつ。あー、あとクラスの地味*1で普段全然話しない子に「ワイルド・スワン」を借りたりしたな。


 親も漫画にゃダメでも小説買うからと言うと金を出してくれた。2000円くらいもらって4、5冊買って、読み終わるとまた「本買うから金くれ」って言って。さすがに辟易してたけど。でも本を買うって言って貰った金は本当に全部本に注ぎ込んでたな。


 ちなみに文学少年になるって言ってた友人は今はまったく本を読んでいない。もう読めない体質になってるみたい。まあ人生そういうものだよな。そうそう、その頃同時期に「ライ麦」を読んで、僕は「読むのはまだ早すぎた」と思い、彼は「もっと早くに読みたかった」と言っていた。何となく。思い出した。


 大学でも暇さえあれば本を読んでた。早めに教室に行ってとか、空き時間とか、メシの後とか、さらには授業中とか。友達に「おれの知ってる中で一番本を読んでる」と言われたけど理系の大学だったからな。まわりには本の話をするやつなんていなかった。まあ一つだけちょっとしたエピソードがある。昔書いたので覚えてたら後で追加する。


 大学時代のバイト先でようやく僕と同等かそれ以上に本を読むやつに会った。村山由佳の「おいしいコーヒーのいれ方」とか重松清とか教えられた。あと、今のミステリへの流れを作ったのもこいつだった。倉知淳「星降り山荘の殺人」を貸してくれたのだ。衝撃。「新本格」とかの言葉も教わった。それくらいミステリに関しては無知だった。あとそいつが「人間ぎらい」を読んで「この主人公はあなたのようだ」というので読んでみたが自分ではそうでもない。


 会社に入ると、コンピュータ関係のくせに意外と本読みが多かった。でもはっきり言って個人的つながりが薄いので飲みの席にでもならないとそういった話をすることは無い。もったいないなあ。


 そんな感じで僕には生涯通して本について深く話せる友達というのはほとんど皆無だった。だから読む本は自分でひたすら開拓してた。ジャケとかタイトルとかで手にとって、あらすじが面白そうなら読んでみて、面白ければ他の作品も買う、みたいな。


 さて、ネットの世界をさまようになると、もう自分より本を読む人なんてウジャウジャいる。別に自分こそ一番の本読みだなんて思ってたわけじゃないけど、僕のまわりには圧倒的に上を行くやつってのがいなかったからなあ。そういう人が当たり前にいる世界というのが新鮮です。悔しいと言うより羨ましさでいっぱいだ。いいなあ。


 でもなぜかそういった読書系の集まりには首を突っ込んでない。そういうレベルになると逆に自分の読んでなさがコンプレックスになる。半端者なんだなあ。

*1:自分もよっぽど地味だが