岩井俊二「リリィ・シュシュのすべて」

リリイ・シュシュのすべて (角川文庫)

リリイ・シュシュのすべて (角川文庫)

岩井さんは好きだけども、やっぱ文庫で横書きって違和感が、というのと、映画があまりにもきつかったので凹みたくない、というのがあって積んでました。ようやく読んだ。正直、すべてがBBSの書き込み形式というのも、要所で挿まれてくる歌詞もちょっとうんざり感があった。エーテルエーテル言ってる奴らも気持ち悪いし。まあそれは狙い通りなんだろうけど。後半ああなっちゃったらこういう形式にも意味がない気がする。前半あんなだったので、スワロウテイルみたいに映画と小説でだいぶ話を変えてくるのかと思ったけど、そうなっちゃうのかー、みたいな。あとやっぱり、映像の方が格段にインパクトがあるなあ。ある人物は小説の方がより酷いことになってるけど、映画であの頭がフレームインしてきた時の衝撃の方がより強く感じる。うーん、もう1回ちゃんと映画を観なきゃかなあ、という気がしてきたのだけど、やっぱあれ凹むし、沖縄のシーンで手ブレがひどくて酔うんだよねえ…。映画館で吐きそうになった。あと手ブレ系と言えば「ダンサー・イン・ザ・ダーク」とか「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」とか。勘弁してほしい。