ロミオとロミオは永遠に〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

ロミオとロミオは永遠に〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

ロミオとロミオは永遠に〈下〉 (ハヤカワ文庫JA)

ロミオとロミオは永遠に〈下〉 (ハヤカワ文庫JA)

タイトルが気になってわりと文庫落ちが楽しみだった作品。でもタイトルに意味なかったー。
SFとか言いながらそれほど難解・ハードな舞台装置がでてくるわけでもなく、軽めのSFアクション+20世紀サブカル辞典みたいな感じになってる。でも実はサブでもなんでもなく、むしろメインストリーム。未来において過去の隠蔽が行われたために当時(20世紀後半)のTVなんかのメインカルチャーが神格化してるのだけど、そのいくらかを実際に体験してきた者としては珍しくもなんともない、当たり前のこと。懐かしくはあるけども、もっと猥雑でもっとデフォルメしてもっとごった煮にしても良かったかなあ。ポッキーとかナタデココみたいに。
そんなこんなで3/4まではかなり退屈なのだけど、そこからあとは一気にカタストロフィへ。新宿組の脱走劇には興奮した。文字で手に汗握る感じを久々に味わった。でもやはり恩田陸というべきか、ラストでかなり無茶苦茶な・・・。まあラストのラストは嫌いじゃないけども。