陽気なギャングが地球を回す

伊坂幸太郎陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」の映画化。
響野、成瀬、雪子はわりとイメージに近かったんで心配してなかったけども、久遠役は誰だかわからず不安だった。でも観てみたら思ったよりいい演技、と言うかおれのイメージから逸脱することがなかったので胸をなでおろした。と言うわけで役者とか演技とかには文句ありません。慎一も可愛かったし、地道はほんと人をムカつかせるし。あまりにもCGまるわかりなドライビングシーンとか、一同が飛び乗る勢いでサザエさんのエンディングの家ばりに車が傾いたりゆがんだりするアニメ的なエフェクトとかあったけど、総合して観れば演出も悪くない。
でもちょっと、ストーリーがなあ。映画化するにあたってオリジナル要素を入れようとするのはわかるけど、ちょっと変えすぎ・・・。しかもアレが出てくるもののまったく使われなかったり、アイツをそこに配置するのはアレすることが前提になるじゃん、みたいな突っ込みどころだらけ。小さなどんでん返しの連続で、単純に見る分には楽しめるのかもしれないけど、その結果あちこちに穴が開きまくってるような。全然スマートじゃない。こんな幕引き、ロマンに反するんじゃ? これなら原作を忠実に再現してくれた方が良かったなあ。残念だー。
あと雪子が化粧厚すぎなくせにやたらテカってるのが気になった。かわいそう。