七つの黒い夢 (新潮文庫)

七つの黒い夢 (新潮文庫)

アンソロジー。正直、全体としてはいまいち。そもそもタイトル(テーマ)に沿ってる作品が少ないと思うのはおれだけ?
乙一「この子の絵は未完成」はどっちかと言うと白乙一北村薫「百物語」がいちばんテーマに沿ってたし面白かった。
テーマ云々は抜きで桜坂洋「10月はSPAMで満ちている」は結構好きな感じだった。「スラムオンライン (ハヤカワ文庫 JA (800))」でも感じた、ほこりっぽくかすんで見える乾いた空気感みたいな。そんではてなのキーワードを見てみたら桜庭一樹と二人で「W桜」とかくくられてて、あー確かにこの二人は自分の中でごっちゃになってるかも、とか思った。そんで二人とも“ライトノベルから一般文芸へ越境”してきたあたりであると思われる「スラムオンライン (ハヤカワ文庫 JA (800))」と「ブルースカイ (ハヤカワ文庫 JA)」を読んでいて、どちらもそれなりに気に入っているのでいわゆるラノベ側も読んでみるかなーと思ったけど結構量がありそうなのでためらう。