石田衣良「電子の星 池袋ウエストゲートパークIV」

電子の星 池袋ウエストゲートパークIV (文春文庫)

電子の星 池袋ウエストゲートパークIV (文春文庫)

おなじみIWGPの第4弾。短編4つ。いやあ、素晴らしいですね。相変わらず面白い。特に頭の「東口ラーメンライン」、「ワルツ・フォー・ベビー」は泣けたわあ。
「東口ラーメンライン」は実在のラーメン屋が出てきて「ここ食ったわ、ああここも」なんて感じに。ほんで、犯人探しは全然メインじゃないので書いちゃいますけど、いいですか、書いちゃいますよ、読みたくない人は飛ばしてくださいね、いきますよ、はい、そんな実在の店を犯人にすることは出来ないので架空の店のやつが犯人だな、とわかってしまうのな。でも泣けたから全然いい。
表題作「電子の星」の人体損壊DVDの描写はちょっときつい。猟奇ミステリの殺人シーンとかより全然こたえるのは何でだろ? 読んでる時の体調の悪さと相まってか、すげえやな気分になった。
しかし都内で遊ぶようになってもなかなか池袋って行かなかったんだけど、最近池袋を拠点にする人たちと交流が出来てちょくちょく降りるようになって知ったそこやここなんかが出てきてワクワクしたよ。さっきのラーメン屋もそうだし、ロサとかね。逆に池袋をまったく知らない人が地図を横目に見ながら読んでも面白いんじゃないかな、と改めて思ったよ。今はGoogleマップとか便利なのがあるしね。