高野和明「幽霊人命救助隊」

幽霊人命救助隊 (文春文庫)

幽霊人命救助隊 (文春文庫)

13階段」が面白かったので他の作品を。自殺してしまった時代まで異なる老若男女4人が天国行きのため自殺志願者を救って救って救いまくる。設定といいジャケといい、そこはかとなくB級感が漂ううえに600ページほどという厚さ。こりゃよほど気が向かないと手に取れないよなあ。でも読んでみりゃ十分に面白い。それぞれの自殺志願者の動機が社会問題に絡めてあって、正直者が馬鹿を見る日本のシステム、これでいいのか?とふつふつと怒りと絶望が沸いてくる。その中でもやっぱり生きていこうとする姿にまた泣けるのかもね。最後のやり取りも良かった。