竹本健治「フォア・フォーズの素数」

フォア・フォーズの素数 (角川文庫)

フォア・フォーズの素数 (角川文庫)

竹本健治の13編からなる短編集。ちょっとしたイメージのような掌編からシリーズ物の番外編的作品まで。表題作は「4つの4で1から10を作れるか」というパズルに熱中する少年の物語。数学的面白さで結構満足なんだが最後にさらにガツンと。「非時の香の木の実」は「エロティシズム12幻想 (講談社文庫)」に収録されていたので既読。「白の果ての扉」は激辛カレーを極めた先に待つものは・・・という異色作。でも面白い。「チェス殺人事件」は「囲碁殺人事件 (創元推理文庫)」とか「将棋殺人事件 (創元推理文庫)」シリーズらしいけどそっちを読んでないので何とも。「メニエル氏病」は、「ウロボロスの偽書 上 講談社文庫 た 27-2」のトリック芸者シリーズ“酉つ九、宇宙へ行く”の巻。いやー、ブッ飛ぶわ。そういやこういう話だった。「銀の砂時計が止まるまで」はバーミリオンのネコシリーズらしいけど知りません。
という感じ。いろんなタイプの作品があるので一つくらいは気に入るかもね。