廣瀬裕子「ドロップ」

ドロップ (集英社文庫)

ドロップ (集英社文庫)

毎日にひそむささやかだけれど大きな幸せを感じる瞬間を切り取った掌編集。十亀雅仁の写真をふんだんに盛り込みながら。
なんとなく手に取った。文量はものすごく少ない。詩と言ってもいいんじゃないか。いやそれはおおげさか。やらんとすること、言わんとすることはわかります。でもそういう瞬間てものすごくプライベートで繊細で、少しずれただけでまったく感じ入ることのないシーンになっちゃう。残念ながら残るものは何も無かった。「読んで損した」とか「つまんなかった」ってわけでは全然ないけど。