島本理生「一千一秒の日々」

一千一秒の日々 (角川文庫)

一千一秒の日々 (角川文庫)

主人公持ち回り式の連作短編集。やっぱり、文体が好きなのかなー。読んでて気持ちいい。物語として特別どうということもないのだけど。距離感がいいのかな? 著者と登場人物の? 読者と登場人物の? 書くとこと書かないとこの切り分け? たぶん話自体はすぐ忘れるけどあの本良かったなーという感覚は長く残ってそうな。

桑島由一「パーフェクトキス」

パーフェクトキス (MF文庫 ダ・ヴィンチ く 2-1)

パーフェクトキス (MF文庫 ダ・ヴィンチ く 2-1)

「大沢さんに好かれたい。」が面白かったので他のも読みたいなーなんて思ってて、刊行予定に続編ぽいタイトルを見つけた時には喜んだのだけど結局出てないみたいで、なんだかなー。
ほんでこの作品、短編集なのだけど、まったく面白くない。サイトやってたって話は聞いてたので、その頃に書き散らしたやつをまとめただけなんじゃないの?と思ったらその通りだった。

川上健一「四月になれば彼女は」

四月になれば彼女は (集英社文庫)

四月になれば彼女は (集英社文庫)

著者の半自伝的な作品のよう。高校を卒業した主人公のある一日。うーん、なんか都合が良過ぎな感じ? 同じ一日のうちにこうも立て続けに人と会い続けるものかね? コメディタッチのドタバタ劇ならまだしも。なんかその辺が引っかかっちゃった。あとちょっと甘酸っぱさが足りないかなあ。もうちょい女の子に頑張ってほしかった。
つーか「翼はいつまでも」の漫画版、2巻で終わりなの? すごい中途半端なところだった気がするけど。

山本幸久「凸凹デイズ」

凸凹デイズ (文春文庫 や 42-1)

凸凹デイズ (文春文庫 や 42-1)

零細デザイン会社とその周りの人たちのすったもんだ。うーん、視点とか時代があっちこっちするので、いっそ連作短編の形にした方が良かった気がする。そうすると書き下ろしも生きてきたような。面白くはあったけど、小粒感がなくはない。

ウォンテッド

映画館で観ていたく気に入ったのでDVDを購入。今回初見の奥さんも気に入ってくれたようで何より。

岡田光世「ニューヨークのとけない魔法」

ニューヨークのとけない魔法 (文春文庫)

ニューヨークのとけない魔法 (文春文庫)

ニューヨークでの生活の一場面を切り取った短編集というか、エッセイ? ふだん読むタイプの本じゃないけど、人情話自体は嫌いじゃないし、一話一話をさくさく読めるのが楽でいいかなあ、という感じで手に取った。
去年結構読んだ反動か、今年は楽に読めるのに手を伸ばしがちだし、ペースもかなり落ちてる。